医師が地方(田舎)の病院に転職する場合のメリット・デメリット

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都会の病院で働いていた医師が、地方(田舎)の病院に転職するケースは少なくありません。

地元にもどる「Uターン転職」が代表的ですが、最近はそれ例外の転職も増えています。「都会に疲れたから」「地方にぜひ勤めたい病院があるから」といった理由のほか、「給与や待遇の良さ」が決め手となる場合も多いようです。

ただし、地方勤務をすると生活がガラッと変わる可能性が高いですので、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、いい面とそうでない面の両方を理解しておく必要があります。

ここでは、医師が地方の病院に転職するメリットとデメリットをそれぞれご紹介していきます。

医師が地方の病院に転職するメリット

給与が高い

多くの職種では、地方より都会のほうが平均給与は高めですが、医師に限っては逆です。

特に最近は、地方の医師不足が深刻化しているため、都会よりかなり好条件で医師を募集する医療機関も増えています。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を見ても、都道府県による「医師の給与格差」が浮き彫りとなっています。

平成28年の賃金構造基本統計調査によると、青森県の男性医師の平均年収が約2,020万円であるのに対し、東京都では約1,749万円です。

さらに地方では、医療確保のために自治体から補助金が出るケースも多く、住居費や開業資金の一部などが支給されることもあります。

総合診療医としてのスキルアップができる

地方は医師不足のため、どうしても医師一人あたりの診療範囲が広くなります。

このことが業務負担増につながるリスクもあるのですが、見方を変えればさまざまな患者さんに幅広く対応することで、ジェネラリストとしての診療スキルが磨かれるメリットがあります。

特定の分野に精通した専門医も、もちろん大切な存在ですが、今後ますます地方の高齢化が進んでいく中で、地域全体を診ることのできる総合診療医のニーズは年々高まっています。

やりがいを感じながら地域医療に貢献できる

市町村の規模にもよりますが、地方の医師は都会に比べて、患者さんや地域とのつながりが強い場合が多いです。

そのため、「地域の人々の健康を自分が守る」という使命感を実感しやすく、やりがいをもって働くことができます。

田舎暮らしを楽しめる

地方勤務は、豊かな自然に囲まれてのびのびと暮らせる点も大きなメリットです。

都会の汚れた空気やゴミゴミした雰囲気に疲れてしまった医師にとっては、それも魅力的な転職理由となるでしょう。

地元で働ける(Uターン転職)

都会でしばらく勤務した後、地元にもどる「Uターン転職」をする医師は、特にここ数年増加傾向にあります。

医師不足を解消するために、若手医師のUターン転職を支援する自治体も増えているところです。

医師にとっても、自分の生まれ育った故郷で医療貢献できるメリットがありますし、子どもがいる場合は実家が近くにある安心感もあります。

医師が地方の病院に転職するデメリット

業務負担が重い

医師が地方で働く場合のデメリットとしてよく挙げられるのが、業務負担の重さです。

特に医師不足が深刻な地域ほど、一人の医師にかかる負担は大きくなります。中には、連日のようにオンコール待機をしなければいけない地域もあるようです。

特に好待遇であればあるほど、プレッシャーも大きくなるかもしれません。

このことがさらに医師離れを招くことから、最近は自治体も週末の当直を外部に依頼するなど対策していますが、実際の労働負荷は地域によってもだいぶ差がありますので、入職前にしっかりとリサーチすることが大切です。

都会に比べて生活が不便

当たり前のことですが、地方は都会に比べてアクセスが悪く、何かと不便ではあります。

今はインターネットが十分に発達していますので、買い物に困るようなことは少なくなっているものの、生まれも育ちも都会という方にとっては、戸惑いを感じることが多いかもしれません。

最新医療に触れる機会が少なくなる

都会の病院では、最先端の医療や医療機器がいち早く取り入れられる上、研修や勉強会などの体制も整っているため、医師は常に最新医療に触れる機会を得られます。

一方、地方ではそれが難しくなる点が大きなデメリットです。地域によっては、学会にも参加しにくくなる可能性がありますし、ほかの医師と集まって情報交換をする機会も少なくなります。

家族への影響がある

家族がいる医師の場合、地方への転職はハードルが高くなります。

特に子どもがいると、「できるだけ良い教育を受けさせたい」と思う医師が多いため、教育環境のことを考えて地方への転職をあきらめることもあります。もしくは、家族だけ都会に残して、単身赴任をする医師も少なくありません。

実際、「自分一人ならいくらでも地方に行くんだけど…」と思う医師は多いようです。

地方への医師転職を成功させるためには?

医師が地方の病院に転職するメリットとデメリットを、いくつかご紹介しました。

地方医師は好待遇で迎え入れられることが多いことや、総合診療医としてのスキルアップが望めること、また地域とのつながりの中でやりがいを持って働けることなどが大きなメリットです。

一方、地域によっては業務負担が重いことや、最新医療の情報に触れる機会が少なくなることなどが、特にデメリットといえるかもしれません。

ただし、条件の良いところを慎重に選べば、QOLを大切にしながら末永く勤務できる可能性も十分にあります。そのためにも、地方への転職では入念なリサーチが重要です。

特にUターン転職ではない場合、まったく知らない地域に行くことになりますので、安易に飛び込むのはハイリスクといえます。そこでおすすめなのが、地方への転職に強い転職支援サイトに登録することです。

全国各地に独自のパイプを持った転職サイトを活用すれば、まだ見ぬ地域のくわしい情報を仕入れることができますし、気になる病院の実際の雰囲気や、労働環境の実情などについても教えてもらえます。

地方への転職を成功させるためにも、ぜひ転職サイトを上手に利用してみてください。

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