医師が総合病院に転職するメリット・デメリット

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平成9年の医師法改正により、「総合病院」の制度は廃止されましたが、現在も病床数と診療科数の多い急性期病院は、一般的に総合病院と呼ばれることがあります。

総合病院を大きく分けると、医療法人や社会福祉法人などが運営する「民間病院」と、都道府県や市町村などが運営する「公立病院」の2種類です。

いずれの総合病院も、最近は「労働環境が過酷」として医療従事者から敬遠される傾向にありますが、一方で「臨床の最前線で活躍できる」「専門性を深められる」などのメリットもあります。

ここでは、医師が市中の総合病院に転職するメリットとデメリットを、主に大学病院や診療所(クリニック)と比較しながらご紹介していきます。

医師が総合病院に転職するメリット

給与が高い場合が多い

クリニックや大学病院に比べると、総合病院の給与は一般的に高めです。特に民間病院のほうが、公立病院よりも平均年収は高い傾向がみられます。

経験年数にもよりますが、特に地域の中核となる総合病院では、30代前半の若手医師でも1,000万円以上もらえるところが多いです。さらにベテランになると、年収2,000万円を超えることも少なくありません。

このような待遇の良さは、大学病院から市中の総合病院に転職する医師が多い理由の一つとなっています。

大学病院の勤務医の場合、特に若いうちはアルバイトをしないと生計が成り立たない医師も多いため、総合病院の給与は大きな魅力といえるでしょう。

専門性を深められる

多くの診療科を有する総合病院では、自分の専門分野に集中して携われる点もメリットです。

特に規模の大きな病院ほど、診療科は細分化されますので、医師の専門性もより求められることになります。

総合病院では、日々多くの症例に接することができますし、手術数の多い病院を選べば十分なオペ経験を積むことも可能です。

大学病院の勤務医が、専門医の資格を取得してから、その分野に強い市中の総合病院に移って臨床の最前線で働く、というパターンも多くみられます。

救急医療を学べる

総合病院の中でも「地域医療支援病院」は、「救急医療を提供する能力を有すること」が承認条件の一つとなっています。

そのため、救命救急センターなどを設置する病院も多く、24時間体制で救急患者を積極的に受け入れて高度な医療を提供しています。

そうなると、医師には当直やオンコール待機などの業務も当然加わってくるわけですが、その分、救急医療を学ぶ機会を多く得られることにもなります。

救急対応のないクリニックなどに比べると激務ではあるものの、地域の人々の命を救う尊い仕事に従事できる点もメリットの一つです。

医師が総合病院に転職するデメリット

勤務負荷が大きい場合がある

病床数の多い総合病院では、よく過酷な労働環境が問題視されています。

特に患者数の多い内科・外科や、医師不足が深刻化している小児科や産婦人科などは、ほかの診療科と比べて日当直が多く、勤務時間が長い傾向がみられます。

さらに地域医療支援病院などでは、上述したように救急対応が多いため、寝る間も惜しんで働く医師も実際少なくありません。

もちろん、そうした中で身につけられるスキルもありますが、ワークライフバランスを保つためにも、事前のリサーチや労働条件の細かいすり合わせなどをしっかり行なう必要があります。

臨床と研究の両立が難しい

市中病院では毎日の診療に追われるため、最新医療の研究には十分な時間を割けないのが実情です。また、大学病院と比べると研究のための医療設備も不足しています。

専門分野を学術的に追究したい場合は、大学病院や、がんセンターなどの研究施設に所属したほうが確実です。

総合病院への転職を成功させるためには?

医師が総合病院に転職するメリットとデメリットを、いくつかご紹介しました。

メリットとして特に大きいのは、「給与の高さ」と「医療現場の第一線で働ける」ということです。また、専門医として自分の専門性をより深めていくことができます。

一方、総合病院では臨床経験を豊富に積める代わりに、研究のほうはなかなかできない点がデメリットです。また、病床数が多いだけに労働環境も過酷になりやすく、診療科によってはかなりの激務となることもあります。

どんなにやりがいをもって働けたとしても、バーンアウトしてしまっては大変ですので、総合病院への転職では「職場の入念なリサーチ」が非常に重要です。そのためにも、表に出ている求人を見ての直接応募や、知人の紹介などは避け、できれば第三者が間に入ってくれる医師転職支援サイトを利用しましょう。

医師転職支援サイトなら、一人ひとりに担当コンサルタントがついて、非公開求人も含めた中から希望条件に合った職場をマッチングしてくれます。

また、気になる職場があったら、その職場の人間関係や労働状況の実情などもリサーチしてもらえますし、決まった勤務条件については書面でしっかりと交わすことになっているため、入職後も安心です。

特に働きながら転職活動をしようと考えている方は、ぜひ転職サイトのサポートを受けることをおすすめします。

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