医師が製薬会社に転職するメリット・デメリット

投稿日:

製薬会社に勤める医師は「メディカルドクター(MD)」と呼ばれます。

MDが所属するのは、治験を担当する「臨床開発部」や、薬の副作用を評価して安全対策を行なう「安全性情報部」、KOLと協議しながら臨床研究の企画から開発、市販後のマーケティングまでを一貫して担当する「メディカルアフェアーズ」などの部門です。

いずれも、新薬の開発や安全管理にかかわることで医療の発展に貢献する、やりがいのある仕事といえます。

欧米に比べると日本のMD人口はまだ少ない状況にありますが、今後はさらに需要が高まることが予想されています。

ここでは、製薬会社に医師が転職するメリットとデメリットをそれぞれご紹介したいと思います。

医師が製薬会社に転職するメリット

製薬の分野から医療に貢献できる

医療の進歩は、新薬の開発によるところが大きいものです。

臨床医として直接患者さんの診療にあたることも、もちろん重要な仕事ですが、臨床医としての経験をもとに製薬の分野で活躍することも、医療の発展に大きく役立ちます。

ワークライフバランスをとりやすい

MDは製薬会社の社員ですので、勤務時間はほかの社員と同じく安定しています。完全週休2日制は当たり前、もちろん当直もありません。

そのため、病院勤務でバーンアウトしてしまった医師や、育児中の医師などにも無理なく働くことができます。

また外資系の製薬会社が多いこともあり、フレックスタイム制を導入している会社が多い点も特徴です。コアタイムにさえ出勤していれば、あとは個人の裁量で自由に勤務時間の調整ができますし、会社によってはコアタイムすらなく、業務さえこなせれば完全な自由出勤となっているところもあります。

さらに、製薬会社には女性社員も多いため、産休や育休がとりやすい職場環境が整っている点も魅力です。中には、託児所を完備している会社もあります。

また、メディカルドクターにとって臨床経験は重要ですので、製薬会社に勤めながら非常勤で外来のアルバイトをする医師も少なくありません。会社にもよりますが、兼業が禁止されていない職場が多いようです。

高収入が期待できる

外資系が多い製薬会社では、MDの給与も高めです。

まったくの未経験で入社しても、年収1,500万円からスタートするところが少なくなく、さらに経験を積めば2,000万近く稼げることもあります。

役職がつくと、なんと3,000万円以上もらえることもあるなど、収入に関しては医療機関に勤めるのと同等、もしくはそれ以上の待遇が期待できます。

また、年2回の賞与に加えて年度末に業績ボーナスがもらえることもあります。特に外資系の製薬会社では、業績を上げれば上げるほど高いインセンティブがつくのも魅力です。

医師が製薬会社に転職するデメリット

人によって向き不向きがある

製薬会社で働くメディカルドクターは、臨床医とはまるで仕事内容が異なるため、医師によって合う・合わないがあります。

まず、「サラリーパーソンになりきれるかどうか」が最初のハードルかもしれません。医療機関では医師がヒエラルキーの頂点であり、「先生」と呼ばれるのが普通ですが、製薬会社では「一社員」となるため、それをすんなり受け入れられるかどうかが一つのポイントとなります。

また、必ずしも自分の専門分野の薬の開発にたずさわれるとは限らないなど、あらゆる面で「企業の一社員」としての柔軟な対応が求められます。

このような変化を受け入れられるかどうかを含め、ある程度の適性は必要とされそうです。

求人が少ない

日本のメディカルドクターは、まだ300人近くしかいないといわれています。これからはもっと増えていくことが予想されますが、現段階では求人数も限られていますし、非常に人気の高い仕事であることから、空いた枠にどれだけ入り込めるかが課題です。

製薬会社への医師転職を成功させるコツ

製薬会社への転職は狭き門ですので、とにかく効率よく求人を見つけ、自分を効果的に売り込むことが大切です。

そのためには、何はなくとも医師の転職エージェント(転職支援サイト)を利用しない手はありません。

転職支援サイトは、表には出ない非公開求人を多く取り扱っているため、登録しておいて製薬会社への転職を希望していることを伝えておくと、条件に合った求人が出た時にスムーズに紹介してもらえます。

また、製薬会社に採用されるためには「協調性(チームワーク)」や「分析力」「コミュニケーションスキル」なども重要です。

新薬の開発にはチームで取り組みますので、チームプレーができることは必要不可欠な能力といえます。

さらに、外資系企業の場合は特に英語力が必須です。あまり得意ではない方は、早めにトレーニングを開始することをおすすめします。

臨床スキルは、長ければ長いほど歓迎されることが一般的です。メディカルドクターにとって、臨床経験こそが最大の武器ですから、できれば5年以上の経験があったほうが転職を有利に進められます。

診療科目は、内科・外科系はいずれも需要が高めですが、中でも「がん」の治療経験がある医師は優遇されることが多いです。一方、眼科や耳鼻科などの科目はやや不利といえるかもしれません。

また、会社によっては製薬企業での勤務経験や、すでにメディカルドクターとして勤めた経験がある人だけを対象としていることもあります。募集年齢が40歳くらいまでになっていることもあるため、早めにキャリアを開始したほうがよさそうです。

いずれにしても、まずは非公開求人が多く、製薬会社への転職実績が多い医師転職支援サイトに登録し、担当コンサルタントと綿密な打ち合わせをすることから始めましょう。

第1位!エムスリーキャリア

全国約30万人の医師の約8割が登録する医師登録会員数25万人以上のm3(エムスリー)が運営する医師転職サービスです。※他にない非公開求人も多数所有。ほとんどの医師が利用する転職サービスです。

公式サイト

【民間医局】の医師求人情報

医師のアルバイト求人に特化した転職支援サービスです。医師会員登録数が約10万人で年間紹介実績が4万件ほどある老舗の医師転職サービスです。

公式サイト

関連記事

転職コンサルタントの画像

医師が転職する4つのメリットと3つのデメリット

医師が転職するメリットは、基本的にほかの職業の場合と大きく変わりません。収入アップやキャリアアップ、また労働条件が良くなることでワーク・ラ …

医師が総合病院に転職するメリット・デメリット

平成9年の医師法改正により、「総合病院」の制度は廃止されましたが、現在も病床数と診療科数の多い急性期病院は、一般的に総合病院と呼ばれることが …

医師が保険会社に転職するメリット・デメリット

医師の活躍の場の一つに、生命保険会社があります。 保険会社に勤める医師は「社医」や「査定医」などと呼ばれ、保険の申し込みがあった際のリスク測 …

外来

医師が老人内科に転職するメリット・デメリット

老人内科(老年内科)とは、高齢者の診療を専門に行なう内科です。高齢化社会が進む今、非常にニーズの高まっている診療科となっています。 老年内科 …

おすすめ

医師が産業医に転職するメリット・デメリット

産業医とは、企業の従業員の健康管理を行なう医師のことです。フィジカルな面だけではなく、メンタル面でのケアも重要な仕事となります。 労働安全衛 …