医師が個人病院に転職するメリット・デメリット

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個人病院とは、法人化されていない、個人経営の病院のことです。

その内訳としては、小規模な診療所(クリニック)、もしくは200床未満の中小病院が大部分を占めています。

特に近年は、個人病院の医療法人化や診療所化が進んでいるため、現在の個人病院は病床のない(もしくはごく少ない)クリニックが大半です。

こうした個人病院に医師が転職する際のメリットとデメリットについて、それぞれご紹介していきます。

医師が個人病院に転職するメリット

大学病院よりは給与が高い

クリニックであれ病院であれ、個人経営の医療機関は大学病院に比べると給与は高い場合が多いです。

もちろん、それぞれの職場や、医師の年齢・経験などにもよりますが、求人情報を見ますと週5日の日勤で年収1,200万円以上、高いところでは2,000万円以上での募集もあります。

ワークライフバランスをとりやすい

上述したように個人病院にはクリニックが多いため、勤務時間が決まっており、ワークライフバランスを重視した働き方ができます。

特に入院設備のないクリニックなら、基本的に定時で帰れますので、家族との時間や余暇を大切にしたい方には最適です。

地域医療に貢献できる

個人病院は、医療法人や社会福祉法人などが運営する大病院と異なり、「かかりつけ医」として機能していることが多いため、地域の人々の健康維持や病気の早期発見に役立つことができます。

特に地方の個人病院は、地域とのつながりが強く、健診や予防接種なども含めて幅広い地域医療に貢献することが可能です。

アットホーム的な雰囲気の中で働ける

すべての個人病院がそうとは限りませんが、小規模なところであればスタッフの数も限られているため、アットホームな雰囲気の中で働きやすいメリットがあります。

勤務条件について交渉しやすい

法人化されている医療機関と比べると、個人病院のほうが院長の裁量でさまざまなことを決定できるため、勤務条件などについても相談・交渉しやすい可能性があります。

医師が個人病院に転職するデメリット

病院によって給与の差が大きい

個人病院では、職場によって医師の給与にかなり開きがみられます。

たとえば小規模なクリニックでも、患者数が多い人気のクリニックなら大きな病院と大差ない給与をもらえることもありますが、経営の苦しいクリニックであればそれほど高給は期待できないかもしれません。

また、途中で不当に減給される個人病院もないとは限らないため、事前にしっかりリサーチして、なるべく経営の安定したところを選ぶようにしたいものです。

当直やオンコール対応が必要なところもある

個人病院といっても、外来専門ではなく病床を有するところもあるため、その場合は当直やオンコール対応などが必要になります。

完全に決まった時間帯で働きたい場合は、病床のないクリニックを選んだほうがいいでしょう。

人間関係のトラブルが起きる可能性がある

どの職場であっても人間関係の悩みはつきものですが、個人病院の場合、まず経営者である院長との相性が大切です。

院長の経営方針や人柄などが自分に合えば働きやすい一方、そうでない場合は何かと苦労することになるかもしれません。

また、病院が小規模であればあるほど、ほかの医師やスタッフとの人間関係も重要になってきます。

そのような職場環境の現状を知るためにも、前もって離職率や、平均勤続年数などについてのデータを収集しておくと安心です。

高度な医療に接する機会が少ない

小規模な個人病院(クリニック)の場合、基本的には「かかりつけ医」という役割になるため、大きな急性期病院のように臨床の最前線で働きたい方にはやりがいを感じにくいこともあります。

また、高度な医療に触れる機会も少ないため、最先端の医療技術や救急医療などに携わりたい方にも向いていません。

休みがとりにくい場合がある

個人病院は、最小限の人数のスタッフで運営していることが多いため、思うように休みをとれない可能性があります。

また、大きな病院と比べると育児休暇の制度もまだ整っていない個人病院が多いため、特に女性医師は出産を機にいったん退職しなければいけないこともあるかもしれません。

求人数が少ない

個人病院の医師は、経営者である院長だけということも多いため、そもそも医師の求人数自体が少ないという問題があります。

非常勤(アルバイト)や、院長が学会などで不在の時の代診医としてのスポット勤務の案件は一定数あるかもしれませんが、常勤医の求人はそれほど多くないのが現状です。

個人病院への転職を成功させるためには?

医師が個人病院に転職するメリット・デメリットについてご紹介しました。

個人病院に勤める主なメリットは、病床がない(もしくは少ない)医療機関が多いため、定時で帰れるなど業務負担が比較的少ないことです。

また、人間関係にさえ問題がなければ、アットホームな雰囲気の中で働きやすいという利点もあります。

一方、個人病院では院長の権限が大きいため、院長との相性が合わないと勤め続けるのが難しくなります。また医院によっては、院長夫人などの家族が経営に関わることもありますので、人間関係は非常に大きなポイントといえそうです。

ただし、院長以外の常勤医を雇うような規模になってくると、クリニックでも医療法人化することが多いため、そもそも個人病院で常勤医を募集するところ自体が多くありません。

一方、「個人病院⇔総合病院」という解釈であれば、つまりクリニック全般ということになりますので、医療法人化しているところも含めて選択肢は広くなります。

医療法人化しているクリニックのほうが福利厚生もしっかりしていますし、経営も安定しやすくなるため、働く側にとってはメリットが大きいです。

特に個人病院にこだわる理由はないと思われますので、転職活動の際はクリニック全般を視野に入れることをおすすめします。

ただし、クリニックの求人数は非常に多いため、その中から本当に自分の希望条件に合った職場を探すのはなかなか大変です。

特に働きながら転職活動をする際は、医師転職支援サイトを活用して、プロのコンサルタントによるサポートを受けることをおすすめします。

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