医師が保険会社に転職するメリット・デメリット

投稿日:

医師の活躍の場の一つに、生命保険会社があります。

保険会社に勤める医師は「社医」や「査定医」などと呼ばれ、保険の申し込みがあった際のリスク測定が主な業務です。

保険会社が健全に経営を成り立たせるためには、病気のリスクが高い人の加入を慎重に判断する必要がありますので、リスク判定のための健康診断(診査)を行なったり、提出された健診結果を見て適切な判断を下したりします。

また保険金の請求があった際に、本当に支払いが妥当かどうかをチェックする業務(支払い査定)も社医の重要な仕事です。

日本では生命保険の加入率が80%を超えており、今後も社会の高齢化が進むにつれて、ますます加入者が多くなっていくものと思われます。

そんな保険会社の根幹を支える社医(査定医)に転職するメリットとデメリットを、いくつかご紹介していきます。

医師が保険会社に転職するメリット

ワークライフバランスをとりやすい

保険会社の社医は、社員という扱いになりますので、勤務時間は普通のサラリーマンとほぼ同じです(9時~17時など)。

社医を募集する保険会社は大手が多いため、完全週休2日制を採用しているところがほとんどですし、有給も取得しやすい環境が整っています。

育児と仕事を両立したい医師には、特に魅力的な転職先です。

福利厚生が充実している

大手の生命保険会社は、福利厚生もしっかりしています。

各種社会保険が完備されているのはもちろんのこと、住宅補助や保育手当などがつく会社も多いですし、有給休暇以外の特別休暇を取得できる会社もあります。

また女性が多く活躍する業界だけに、社内に託児所を完備しているなど、子育て中の社員にうれしい職場環境が整っている会社も少なくありません。

そのため、妊娠・出産でいったん離職した女性医師の復職先としても最適です。

経験の少ない医師でも採用されやすい

通常、医師の転職では経験やスキルが重視されますが、保険会社の場合は業務内容が特殊なため、臨床経験が2~3年以上あれば採用される可能性があります。

基本的には専門分野も問われませんし、医療業務は保険加入希望者のための診査(健康診断)が主ですので、若い医師でも十分に働くことが可能です。また、どの会社でも研修制度を充実させています。

医師が保険会社に転職するデメリット

人によって向き不向きがある

保険会社の社医(査定医)の仕事は少し特殊なため、人によって合う・合わないがあります。

社医の仕事は、保険引き受け時のリスク判定と、保険金の支払いの公平性のチェックが主であり、どちらも保険会社の健全な経営のために欠かせない重要な業務です。

しかし、これまで医療機関にいた医師にとってはまったくの別世界であり、新たな業務にやりがいを感じられるかどうかには個人差があります。

また、職場での立場の変化を受け入れられるかどうか、という問題も出てきます。保険会社に限りませんが、医療機関ではない企業に転職した場合、これまでのトップの立場から「一社員」になったことに、なかなかなじめない医師も一定数いるのが実情です。

基本的には「先生」と呼ばれることにこだわりのない医師や、ビジネスに興味のある医師に向いた職場といえるかもしれません。

医療機関よりは収入が低いことがある

保険会社の社医の年収は、1,200万円~1,400万円が平均的です。毎月の給与のほかに、年2回の賞与ももらえます。

社会全体から見れば十分、高給な仕事ではありますが、医療機関の場合は1,500万円以上、中には2,000万円以上稼ぐ医師もいるため、それに比べると年収は多少低くなる可能性はあります。

ただしこれは内資の生命保険会社の場合の話で、外資系保険会社の求人を見ると1,500 万円~1,800 万円で募集をかけているところもみられます。

求人が少ない

保険会社の査定医は、そもそも求人数が少ない点がネックです。

まず、査定医を置くような大手の生命保険会社の数自体が限られていますし、営業や総務などに比べて募集人数も多くないため、うまく空きを見つける必要があります。

また、募集年齢が40歳くらいまでになっている案件が多いため、転職を考えるなら早めに行動することも大切です。

保険会社への医師転職を成功させるコツ

医師の転職

上でもご説明したように、保険会社の社医の求人数は多いとはいえないのが現状です。

転職を成功させるためには、非公開求人を多く保有している医師転職支援サイトに登録して、マッチングしてもらうのがもっとも効率のいい方法といえます。

医師転職支援サイトに登録すれば、職場の内情のリサーチや、条件交渉なども代行してもらえるため、自分一人で動くよりも格段に転職成功率はアップするはずです。

保険会社への転職では、医師としての経験以上に「コミュニケーションスキル」が重視されます。社医は、保険加入希望者と直接対面して診査などを行ないますので、第一印象が良く、会社の顔として信頼される能力が求められるからです。

また、直接診査を行なうだけではなく、診査の委託先の医療機関に対して説明を行なったり、会社の営業スタッフに医学的な教育や指導をしたりする業務もあります。いずれにしても、人とうまくコミュニケーションをとれる能力は必須といえるでしょう。

資格としては、会社によっては産業医の資格が必要なところもあります。保険会社の社医は、社員の健康管理を行なう「産業医」の業務を兼ねることも多いからです。

少しでも転職を有利に進めるためにも、日本医師会の認定産業医の資格はぜひ取得しておくことをおすすめします。

保険会社にとって、経営の根幹を支える社医の雇用は重要課題であり、どの会社もかなり慎重に採用を行ないます。その難関を突破するためにも、自分の強みは何でもアピールできるよう、担当コンサルタントとしっかり話し合っておくことが大切です。

第1位!エムスリーキャリア

全国約30万人の医師の約8割が登録する医師登録会員数25万人以上のm3(エムスリー)が運営する医師転職サービスです。※他にない非公開求人も多数所有。ほとんどの医師が利用する転職サービスです。

公式サイト

【民間医局】の医師求人情報

医師のアルバイト求人に特化した転職支援サービスです。医師会員登録数が約10万人で年間紹介実績が4万件ほどある老舗の医師転職サービスです。

公式サイト

関連記事

医師が地方(田舎)の病院に転職する場合のメリット・デメリット

都会の病院で働いていた医師が、地方(田舎)の病院に転職するケースは少なくありません。 地元にもどる「Uターン転職」が代表的ですが、最近はそれ …

転職コンサルタントの画像

医師が転職する4つのメリットと3つのデメリット

医師が転職するメリットは、基本的にほかの職業の場合と大きく変わりません。収入アップやキャリアアップ、また労働条件が良くなることでワーク・ラ …

在宅医療・訪問診療

医師が在宅医療・訪問診療に転職するメリット・デメリット

在宅医療・訪問診療は、近年ニーズが急激に高まっている分野です。 急性期治療を終えた患者さんや、QOLを重視した治療を受けたい患者さんの受け皿と …

医師が診療所・クリニックに転職するメリット・デメリット

クリニック(診療所)は、医師の転職先として人気の高い職場の一つです。 入院施設がない、もしくはあっても病床数が限られていますので、規模の大き …

老人介護

医師が介護老人保健施設に転職するメリット・デメリット

介護老人保健施設(老健)は、病院と自宅の中間に位置づけられている施設です。在宅復帰のためのリハビリが中心に行なわれており、2016年の統計では …