医師が転職に失敗した具体的な事例とどうすればよかったのか?
転職は人生における重要なイベントですから、やるからにはかならず成功させたいもの。
しかし、現実には思うような転職ができず、失敗に終わってしまうこともあります。それは医師の転職でも同じです。
そうなると、「こんなはずじゃなかった」と思いながら仕事を続けたり、もしくは早々に退職したりすることに…。
そうならないためにも、医師転職が失敗する具体的な事例と、それを回避するためのポイントについて解説していきます。
転職に失敗しないようにエージェントをつけるのが成功の秘訣です!
医師転職失敗の事例①転職先がなかなか決まらなかった・時間や手間がかかりすぎた
「転職できたことはできたけれど、決まるまでが大変だった」というパターンです。
- いくつもの職場に面接に行ったが、今一つ決め手に欠けて決まらなかった。
- 忙しくて転職活動に割ける時間が少なく、転職期間が長引いた。
- 希望する条件とぴったりマッチする職場がなかなか見つからなかった。
→どうすればよかったのか?医師転職成功のポイント!
転職する目的や、転職先に求める条件を明確にする
スムーズに転職先が決まらない医師の中には、そもそもの転職目的や、次の職場に求める最低限の条件がはっきりしていない人もいます。
「今の職場はなんとなく合わなくて…」とか、「今よりいいところがあれば考えたい」などのぼんやりとした動機では、転職はなかなか決まらないもの。今の職場を辞めて新しい職場に移ることは、それなりにパワーの要ることだからです。
まずは、現在の職場への不満を洗い出し、転職先に求めるものをリストアップする必要があります。そして、少なくとも5年後・10年後まで視野に入れたキャリアプランを立てた上で動くことが大切です。
理想にこだわりすぎず、現実を見ることも必要
転職先に求める条件をはっきりさせることは大切なのですが、それがあまりに現実離れしている場合も転職はうまくいきません。
たとえば「勤務時間は減らしたいけれど、年収は増やしたい」という場合、それが実現するかどうかは、その医師のスキルや経験などによります。
希望をもつことは大切ですが、まずは現時点での自分のスキルでどれくらいの年収が限度なのかを、客観的に把握することも必要です。
医師転職が失敗する事例②希望条件と現実のギャップがあり、早期退職した
「こんなはずじゃなかった」というパターンです。
- 知人の紹介で入ったが、いい話ばかり聞かされていたのに、現実は違っていた。
- 条件面はともかく、病院の方針が自分の考えとは違っていた。
- 院長の印象は良かったが、いざ入ってみたら職場の人間関係が悪かった。
→どうすればよかったのか?医師転職成功のポイント!
スピード転職はNG。転職活動は慎重に行なう
まず、急いで転職を決めてしまうのは失敗のもとです。
「とにかく早く職場を移りたい」など、いろいろ事情はあると思いますが、急いでいるとリサーチが不十分になりますし、細かい条件を確認せずに契約してしまうリスクが高くなります。
「今の職場に比べたらどこだってマシだ」という考えで安易に決めてしまうと、より苦しい環境に身を置くことにもなりかねません。
また、「転職→早期退職→再びすぐ転職」のサイクルを繰り返していると、さすがに採用されにくくなっていきますので、転職活動は慎重に行ないましょう。
良すぎる条件は鵜呑みにせず、徹底的にリサーチする
勤務日数が少ないのに、なぜか収入が相場よりかなり高い場合、思わず飛びつきたくなりますが、冷静にリサーチすることが先決です。
「うまい話には裏がある」のが普通ですから、じつはかなりの激務であるとか、当直やオンコールだらけ、人間関係がよほど悪くて人がすぐに辞めていくなど、なんらかの問題がある可能性は大いにあります。
また、インセンティブがすべて込みになっているなど、収入の内訳にトリックがあることも考えられますので、徹底的な下調べが大切です。
伝手ではなく、転職支援サイトを利用する
医師の転職は、知人の伝手が昔から多く、今でも一定の割合を占めています。
しかし、どんなに信頼できる人からの紹介であっても、職場に対する見解にはかならず主観が入るものです。その人にとってはいい職場でも、自分にとってはそうではないかもしれません。
また伝手の場合、勤務条件について口頭でしか確認せず、きちんと書面で交わさないまま入職するケースも多くみられます。これはトラブルの元です。
とはいえ、忙しい医師が転職のあれこれを知人に任せっきりにしてしまうのも、仕方ない部分はあります。しかし、それなら伝手ではなく、転職支援サイトを利用するのがおすすめです。
転職支援サイトは第三者の視点から冷静に情報をリサーチしてくれますし、本人はしにくい条件の交渉も代行してくれます。また、決まった条件はかならず書面で残しますから、入職後のトラブルを最小限に防げるはずです。
医師転職が失敗する事例③周囲の理解を得られなかった
周囲に反対されて、転職がうまくいかなかったパターンです。押し切って転職しても、もしくは泣く泣くあきらめても、後味の悪い結果になってしまいます。
- 教授に辞職の意思を伝えたら、強力な引き止めに遭った。
- 最終的に理解はしてもらえたが、完全に裏切り者扱い。
- 妻(夫)の猛反対に遭い、家庭崩壊中…
→どうすればよかったのか?医師転職成功のポイント!
職場への根回しは怠らない
医師の業界は狭いものですから、今後の付き合いに影響を及ぼさないためにも円満退職したいものです。
そのためには、職場にかかる迷惑が最小限で済むように、早めに退職の意思を伝えるのはもちろんのこと、とくに医局を辞める場合は周囲への根回しが重要となります。先に辞めた先輩や医局長などに相談し、辞める雰囲気をじわじわ高めながら、トップの教授に「仕方ない」と思わせるような流れを作るのが最善です。
医師の転職サイトでは、そうした辞め方のコツもアドバイスしてもらえますから、ぜひ活用してみてください。
家族にも誠意をもって時間をかけて説得にあたる
転職の思わぬ敵となるのが、家族(配偶者)です。
「嫁ブロック」とか「夫ブロック」などと呼ばれますが、家族がいる以上、転職はみんなの問題であることも事実。自分1人だけで勝手に決めず、きちんと話し合って家族の理解を得ることは必須です。
そのためには、自分のキャリアプランだけを演説するのではなく、その中に家族のプランもしっかり入れることがポイントとなります。転職することで、結果的に家族にもメリットがあることを前面に押し出しましょう。
医師転職が失敗する事例④:コンサルタントとの相性が良くなかった・転職サイトの質が悪かった
医師の転職に便利な転職支援サイトですが、じつは逆に転職失敗の原因になってしまうケースもあります。
- 紹介された求人を断ったら、電話やメールがしつこく来るようになった。
- こちらの希望条件とはまるで合わない案件ばかり紹介される。
- まずは相談したいのに、何がなんでも転職させようとしてくる。
→どうすればよかったのか?医師転職成功のポイント!
複数の転職サイトに登録しておく
まず、転職サイトは2~3社に登録しておくのがおすすめです。
そのほうが、より多くの求人に触れられるチャンスがありますし、コンサルタントの質を比較して見きわめることもできます。
転職サイトの複数登録は普通のことですから、気に病むこともありません。もしほかのサイトの紹介で転職が決まった場合は、正直にそう説明すればOKですし、それで怒るようなサイトのほうが問題です。
ただし、誠実に対応するのは最低限のマナーですから、できれば複数社に登録していることはあらかじめ伝えておいたほうがいいでしょう。
評判がよく実績のある転職サイトを選ぶ
複数のサイトを利用するといっても、検索して出てきたサイトに適当に登録することはおすすめできません。どうせなら事前にリサーチし、紹介実績や保有求人数の多いサイトを選びたいものです。
当サイトでもおすすめの医師転職サイトをいくつかご紹介していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
転職はサイトの規模だけではなく、担当するコンサルタントの腕によるところが大きいのも事実です。大手ではなくても、優秀なコンサルタントの多いエージェントでは良い転職ができる可能性が高いため、口コミなども参考に選んでみてください。
医師の転職失敗を防ぐ方法まとめ
以上の要点をまとめてみましょう。
- 転職目的・希望条件を明確にする
- 今の自分の価値に見合った年収を現実的に把握しておく
- 勤務条件の口頭確認はNG。できれば伝手より転職サイトの利用を
- 退職前の根回しは重要。職場や家族の理解を得る努力をする
- 転職サイトは複数登録が基本。優秀なコンサルタントのいるサイトを選ぶ。
ほかにもいろいろありますが、転職を成功させるためにもっとも大切なのは「情報収集」です。
多忙な医師が1人で動くのは効率が良くないですし、知人に頼りすぎるのもトラブルの元になりますので、ぜひ第三者機関である転職サイトのサポートを受けることをおすすめします。
また、職場の雰囲気を知るためにも、見学できるところはするようにしましょう。